Sir Christèmas《クリスマス卿》Mathias
パーカッションとブラス入りバージョン
スタンダードなオルガン伴奏バージョン
Nowell, nowell,
nowell, nowell!
ノエル、ノエル、
ノエル、ノエル!*1
"Who is there that singeth so
nowell, nowell, nowell?"
"I am here, Sir Christëmas."
"Welcome, my lord Sir Christëmas,
Welcome to all, both more and less,
Come near."
「そこで歌っているのはどなた、
『ノエル、ノエル!』と歌っているのは?」
「それはわしだ、クリスマス卿だ。」
「ようこそ、旦那様、クリスマス卿よ、
わたしたちは歓迎します、富める者も貧しい者も、
さあこちらへ、こちらへ!」
Nowell, nowell,
nowell, nowell.
ノエル、ノエル、
ノエル、ノエル!
"Dieus vous garde, beaux sieurs,
tidings I you bring:
A maid hath borne a child full young,
The which causeth for to sing:
Nowell, nowell,
nowell, nowell."
「神の祝福がありますように、立派な殿方たちよ、
良い知らせをわしは持ってきた。
ひとりのおとめが月満ちてみどりごを産んだ、
それゆえにわしは歌うのだ、
『ノエル、ノエル、
ノエル、ノエル!』と。」
Christ is now born of a pure maid;
In an ox-stall he is laid,
Whereof sing we at a brayde:
Nowell, nowell,
nowell, nowell.
キリストがたった今清らかなおとめから生まれた、
牛小屋の中に横たえられて。
その方ゆえに我らは一斉に歌おう、
「ノエル、ノエル、
ノエル、ノエル!」と。
Buvez bien par toute la companie.
Make good cheer and be right merry,
And sing with us now joyfully:
Nowell, nowell,
nowell, nowell!
もろびとよ飲み明かそう、
歓呼の叫びをあげ、大いに楽しめ、
今こそ共に歓び溢れて歌おう、
「ノエル、ノエル、
ノエル、ノエル!」と。
*1 フランス語で生誕、転じてクリスマスのこと。
text: 15世紀頃の作者不詳の詩 文献初出は1510年に完成したリッツォン写本
tune: William Mathias (1934-1922)
英語とフランス語の混合した歌詞。歌詞自体は15世紀からあるキャロルだが、現代作曲家マシアスによる行進曲風のメロディが人気が高い。
Sir Christèmas - Wikipedia
en.wikipedia.org
「クリスマス卿」は15世紀に現れた概念で、クリスマスの擬人化である。英国では17世紀頃から「ファーザー・クリスマス」と呼ばれるようになった。キリスト教以前の異教の老人神、サトゥルヌスやオーディンに起源を求めることもある。当初は祝宴のご馳走や酒や大騒ぎの権化として、クリスマスの余興劇やクリスマスソングに現れた。その外見はまちまちで、痩せていることもあれば太っていることもあるが、ヒイラギの冠や毛皮のローブなどを身につけている。ディケンズの『クリスマス・キャロル』に登場する「現在のクリスマスの霊」の姿は、このイメージを踏襲している。19世紀以降に北米で現れたサンタクロースの影響を受けて、子供たちにプレゼントをするようになった。
オルガン伴奏版
London Choral Sinfonia feat. Michael Waldron
収録アルバム: O Holy Night
おまけ:中世のメロディに近い方。マシアスの方が人気になりすぎてめったに取り上げられなくなってしまった。
おまけのおかわり:C. S. ルイスの児童小説『ナルニア国物語』の『ライオンと魔女』では、白い魔女に支配され雪で閉ざされたナルニア国に、偉大なライオンアスランのさきぶれとしてファーザー・クリスマス(日本語訳ではサンタクロース)が登場している。アスランのモチーフはキリストであるとされている。
(安定の瀬田貞二訳)
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