*Ye choirs of new Jerusalem,
 Your sweetest notes employ,
 The Paschal victory to hymn
 In strains of holy joy.
*汝ら新しきエルサレムの聖歌隊よ、*1
 こよなく甘美な歌声をもて、
 過越(すぎこし)の勝利をほめ歌え、*2
 この聖なる歓びの調べで。

For Judah's Lion bursts His chains,
Crushing the serpent's head;
And cries aloud through death's domains
To wake the in prison'd dead.
それはユダの獅子がおのが鎖をひきちぎり、*3
蛇の頭を砕き給うたがゆえ。*4
そして高らかに咆哮する、死の支配をひき裂いて、
囚われの死者を目覚めさせるため。

*Refrain
*繰り返し

Devouring depths of hell's their prey
at His command restore,
His ransom'd hosts pursue their way
Where Jesus goes before.
地獄の深みでむさぼられていた餌食達は
今や主のみもとに返され、
主にあがなわれた者達の群れはたどっていく、
イエスが先立って行かれた道を。

Triumphant in His glory now
To Him all power is given;
To Him in one communion bow
All saints in earth and heaven.
今こそ主の栄光のうちに勝ち誇れ、
全ての力は彼に与えられた。
主に向かって一斉に膝をかがめる、
地と天の全ての聖徒らが。

While we, His soldiers praise our King,
His mercy we implore,
Within His palace bright to bring
And keep us evermore.
主の兵士(つわもの)なるわたしたちは、王を賛美する、
主の憐れみをわたしたちは乞い願う、
主の宮の輝きに導きいれ、
わたしたちをとこしえにお守りくださることを。

*Refrain
*繰り返し

All glory to the Father be,
All glory to the Son,
All glory, Holy Ghost, to Thee,
While endless ages run.
Alleluiah! Amen.
全ての栄光が父にあるように、
全ての栄光が子に、
全ての栄光が聖霊に、あなたに、
世々に限りなくありますように。
アレルヤ、アーメン!

*1 『ヨハネの黙示録』に登場する概念。キリストの再臨、最後の審判の後、善と正義に満ちた天地が新しく創造され、キリストの花嫁として新しいエルサレムが降りてくるとされる。
*2 過越とはイースターの原型となったユダヤ教の行事「過越の祭」を指す。旧約聖書『出エジプト記』で、神がエジプトに災害をもたらした際、ユダヤ人の家を「過ぎ越」したことを記念する。神への目印のために子羊を屠殺してその血をドアに塗り、肉は焼いて食べる。この犠牲の子羊はイエスの象徴でもある。イエスが逮捕され処刑される前夜の「最後の晩餐」はもともとこの「過越の祭」の食事であった。
*3 キリストを指す。「見よ。ユダ族から出た獅子、ダビデのひこばえが勝利を得たので、七つの封印を開いて、その巻物を開くことができる。」(黙示録5:5)
*4 『創世記』でエバをそそのかした蛇は、神に「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に/わたしは敵意を置く。/彼はお前の頭を砕き/お前は彼のかかとを砕く。」(創世記3:15)と呪われた。絵画の中で聖母やキリストはしばしば蛇を踏みつけ、原罪を克服したことを示している。

text: Fulbert de Chartres (シャルトルの聖フルベール、c.960-1028)による詩を、Robert Campbell(1814-1868)が英訳したもの
tune: Charles Villiers Stanford (1852-1924)

イギリスのことわざに「March comes in like a lion, and goes out like a lamb. (三月は獅子のごとく来たりて、子羊のごとく去る)」というのがあり、三月の天気の不安定さを表しているが、イースターが基本的に三月と四月のどちらかになることもかかっているのかもしれない。獅子も小羊もキリストの象徴ではある。

マティアス・グリューネヴァルト
イーゼンハイム祭壇画」より「キリストの復活」

Choir of New College Oxford/Edward Higginbottom
収録アルバム: Stanford: Anthems & Motets


おまけ:この英訳詩は聖歌としても人気のある歌詞で、さまざまな聖歌のメロディがあてられた。
これはHenry Gauntlett(1805-1876)によるメロディ。


Choir of King's College, Cambridge/Philip Jones Brass Ensemble/Ian Hare/Sir David Willcocks
収録アルバム: 100 Best Hymns



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