Ralph Vaughn-Williams (1872 – 1958)採取の民謡によるメロディ《FOREST GREEN》
D. Cullen(詳細不明)による編曲

同じく民謡によるメロディ
こちらはPhilip Ledger(1937 – 2012)による編曲

Henry Walford Davies(1869 – 1941)作曲

Lewis Henry Redner(1831 – 1908)作曲
Grayston(Bill) Ives(1948 – )により編曲

O little town of Bethlehem,
how still we see thee lie!
Above thy deep and dreamless sleep
the silent stars go by.
Yet in thy dark streets shineth
the everlasting Light;
The hopes and fears of all the years
are met in thee tonight.
ああ、ベツレヘムの小さな町よ、*1
なんと静かにお前は眠るのか!
お前が夢も見ないほど深く眠る上を
静かに星たちが進み行く。
暗闇の道で輝いている、
とこしえの光が。
積年の希みと畏れである方が
今宵お前の上でお見えになったのだ。

O morning stars together,
proclaim the holy birth,
And praises sing to God the King,
and peace to men on earth!
For Christ is born of Mary,
and gathered all above,
While mortals sleep, the angels keep
their watch of wondering love.
ああ、朝(あした)の星よ、共にこぞりて
この聖誕を告げ知らせよ!
王なる神をほめ歌え、
地の上の人に平和あれ。
マリアからキリストがお生まれになったゆえに、
ベツレヘムの上に全てのものが集う。
死すべき人が眠るあいだも天使たちは見守った、
驚くべき愛の人を。

How silently, how silently,
the wondrous Gift is giv'n;
So God imparts to human hearts
the blessings of His Heav'n.
No ear may hear His coming,
but in this world of sin,
Where meek souls will receive Him still,
the dear Christ enters in.
なんという静けさ、なんという静けさの中で、
驚くべき贈り物があたえられたことか!
そう、神は人に真心を分け与えてくださった、
天の恵みを。
そのおとずれは耳には聞こえない、
罪に満ちたこの世では。
へりくだる魂だけがその静けさを感じる、
愛しき救い主のおとずれを。

O holy Child of Bethlehem,
descend to us, we pray;
Cast out our sin, and enter in,
be born in us today.
We hear the Christmas angels
the great glad tidings tell;
O come to us, abide with us,
our Lord Emmanuel!
ああ、ベツレヘムの聖なる御子よ、
わたしたちのもとに降り給え。
罪をとり去り、わたしたちの内に宿り給え。*2
今日わたしたちに生まれ給うた方よ。
わたしたちはクリスマスの天使たちが、
大いなる喜びのおとずれを語るのを聞く、
「来たり給え、宿り給え、
 我らの主インマヌエルよ」と。*3

*1 ベツレヘムはイエスの誕生した土地。ユダヤ教では救い主はベツレヘムで生まれると信じられていた。
*2  「イエスが神の子であることを公に言い表す人はだれでも、神がその人の内にとどまってくださり、その人も神の内にとどまります。」(ヨハネの手紙1 4:15)にもとづく。
*3 旧約イザヤ書(7:14)および新約マタイによる福音書(1:23)に基づくキリストの別称。

text: Phillips Brooks (1835 – 1893)
tune: 上記に記載

エフラタのベツレヘムよ
お前はユダの氏族の中でいと小さき者。
お前の中から、わたしのために
イスラエルを治める者が出る。
彼の出生は古く、永遠の昔にさかのぼる。
(旧約ミカ書5:1)

「ああベツレヘムよ、などかひとり……」で始まる秀逸な日本語訳詞が有名。アメリカの聖公会司祭であったブルックスが中東のベツレヘムを訪れたときに、クリスマスに寄せて書いた詩を歌詞としている。イギリスではヴォーン=ウィリアムズ版のメロディ、アメリカではルイス・レドナー版のメロディが好まれる傾向がある。なお、レドナー版だと二番の歌詞が以下のように入れ替わっている。

For Christ is born of Mary,
and gathered all above,
While mortals sleep, the angels keep
their watch of wondering love.
O morning stars together,
proclaim the holy birth,
And praises sing to God the King,
and peace to men on earth!
マリアからキリストがお生まれになったゆえに、
ベツレヘムの上に全てのものが集う。
死すべき人が眠るあいだも天使たちは見守った、
驚くべき愛の人を。
ああ、朝の星よ、共にこぞりて
この聖誕を告げ知らせよ!
王なる神をほめ歌え、
地の上の人に平和あれ。

ピーテル・ブリューゲル(父)(c1525-c1530-1569)
「ベツレヘムの人口調査」

キリ・テ・カナワ, ロビン・ステイプルトン & BBCフィルハーモニック・オーケストラ
収録アルバム:Christmas with Kiri Te Kanawa. Carols from Coventry Cathedral
O Little Town of Bethlehem (Arr. Cullen)
Warner Classics International
2006-11-14


Choir of King's College, Cambridge/Francis Grier/Sir Philip Ledger
収録アルバム: Christmas At King's


ウォルフォード・デイヴィス版
Quink Vocal Ensemble
収録アルバム:Carols Around the World


レドナー版
収録アルバム:A Little Christmas Music



おまけ:讃美歌115番および古今聖歌集23番による日本語訳詞は以下の通り。


ああベツレヘムよ、などかひとり
星のみ匂いて 深く眠る
知らずや今宵 暗き空に
常世(とこよ)の光の 照り渡るを

人みな眠りて 知らぬ間にぞ
み子なるキリスト 生まれたもう
朝(あした)の星よ 歌い奉(まつ)れ
神にはみ栄え 地に平和と

静かに夜露の くだるごとく
恵みの賜物 世に臨みぬ
罪ふかき世に かかるめぐみ
天(あめ)より来(く)べしと たれかは知る

ああベツレヘムの 清きみ子よ
今しも我らに くだりたまえ
心を清め 宮(みや)となして
今より常盤(ときわ)に 住まい給え

収録アルバム:TWIN BEST 賛美歌名曲


古今聖歌集24番では以下の日本語訳詞があり、こちらは《FOREST GREEN》の旋律があてられている。「ああベツレヘムよ」と「冬の夜更けゆき」は歌詞を交換して歌うことが可能になっている。

冬の夜更けゆき ダビデの村
闇の幕垂れて 深く眠る
真暗き中に 世の光は
輝き照らしぬ うまやのうち

人みな眠れど 天つ使い
かしこみ守りぬ 賤(しず)が伏屋(ふせや)
み空に聞こゆ 讃えの声
神にはみ栄え 地には平和

奇(く)しく尊しや 救いの君
静かに天降(あも)りて 世に来ませり
今も静かに 来たりたもう
恵みを求むる 心のうち

ああイマヌエルよ 今し我は
み使いの歌を 聞きて祈る
天降り来まして 宿りたまえ
わが罪を清め わが心に

おまけのおかわり:ビルことグレイストン・アイヴスは世界的な男声合唱団キングス・シンガーズに一時期所属した歌手であり、編曲も手掛けた。往年のアメリカのフォークシンガー兼俳優バール・アイヴス(Burl Ives, 1909 – 1995)との混同に注意。

Bill Ives • Composer
Prolific composer of choral music beloved by choirs worldwide and on acclaimed recordings. A former King's Singer he wrote many arrangements for the group.
 graystonives.com