*Whiskey whiskey, Nancy whiskey
 Whiskey whiskey, Nancy-O!
 Whiskey whiskey, Nancy whiskey
 Whiskey whiskey, Nancy-O!
*ウイスキー、ウイスキー、ナンシー・ウイスキー
 ウイスキー、ウイスキー、ナンシー・オー!
 ウイスキー、ウイスキー、ナンシー・ウイスキー
 ウイスキー、ウイスキー、ナンシー・オー!

I am a weaver, a Calton weaver,
I am a brash and a roving blade.
I got silver in my britches,
And I follow the roving trade!
俺は機織り、カルトンの機織り職人*1
無鉄砲な風来坊さ。*2
ズボンの中には銀貨があるから
ちょいと物々交換としゃれこもう!

*Refrain
*繰り返し

I went into Glasgow city,
Nancy whiskey I did smell
I walked in, sat down beside her
Seven long years; I loved her well!
グラスゴーに行ったらば*3
ナンシー・ウイスキーちゃんの匂いを嗅ぎつけた
入って、彼女の隣に座ったら
七年ものあいだ乳繰りあい!

*Refrain
*繰り返し

More I kissed her, More I knew her
More I loved her, More she smiled!
I forgot my mother's teaching,
Nancy soon had me beguiled!
もっとキスして、もっとお近づきになって、
もっと好きになれば、もっと笑いかけてくれる!
おっ母さんの教えも忘れ果てて、
ナンシーちゃんにすっかり首ったけ!

*Refrain
*繰り返し

Woke up early in the morning,
Lying halfway off the bed,
Tried to rise, but I was not able
Nancy damn near knocked me dead!
朝早くに目覚めたら
ベッドから出られない
起きようとするけど出来なくて
全くナンシーのアマには参ったね!*4

*Refrain
*繰り返し

I'll get back to the Calton weaving;
Surely make those shuttles fly,
I'll make more at the Carlton weaving,
Than ever I did at the roving way.
カルトンの機織り場に戻って
飛び杼を飛ばして機織りだ、*5
仕事がはかどるのはカルトンでの機織り
風来坊やってたときよりよっぽどさ。

*Refrain
*繰り返し

All you weavers, you Calton weavers,
All you weavers where e'er you be,
Beware of whiskey, Nancy Whiskey
She'll ruin you, she ruined me!
職人たちよ、カルトンの機織り職人たちよ
三千世界の機織り職人たちよ
ウイスキーには気をつけろ、ナンシー・ウイスキーちゃんには
お前らをダメにする女だぞ、俺をダメにしたようにな!*5

*Refrain
*繰り返し

*1 スコットランドのグラスゴーそばにある場所。かつては非常に栄えた。ちなみにエディンバラにあるカールトンヒルは名前が似てるだけで別物。
*2 blade 刃という意味の他に、「奴」とか「野郎」的なニュアンスの男性を指す。
*3 グラスゴーはスコットランド最大の都市。中世から大学を持つ学芸都市であり、アメリカとの貿易で栄え、そのあとさらに産業革命で工業都市として栄えた。職工業も重要な産業のひとつだった。昔は。
*4 「knock ~'s dead」は「~を感動させる、悩殺する」の意。
*5 飛び杼は大学受験世界史に必出のアイテム。1733年頃にジョン・ケイが特許を取り、これにより織布スピードが従来の2倍になった。布が織る糸がもっと必要になったのでさらに紡績機が開発され…という具合に産業革命が進行していった。
ジョン=ケイ/飛び杼
イギリスで1733年、飛び杼を発明し織機の能力を上げるのに成功した。しかし織工の反発を受け、不遇だった。
 www.y-history.net

text & tune: アイルランド及びスコットランド民謡 19世紀初頭に出版されたブロードサイドが初出とされる

The Calton Weaver《カルトンの機織り職人》とも。飲んでるのはもちろんスコッチウイスキー。アイルランドのダブリンが舞台となっているバージョンもある。その場合はきっとアイリッシュウイスキー。

いかにも陽気な宵越しの金を持たない職人の歌のようであるが、カルトン・ウィーバーズという機織り職人たちのコミュニティが18世紀に実在し、また1787年に賃金引き上げを求めてスコットランドで最初のストライキを行ったことがある。彼らは1780年代頃もっとも稼ぎの良い、社会的地位の高い職人であった。しかし19世紀になると機械化により待遇は悪化し、多くがカナダへ移住していった。

Gaelic Storm
収録アルバム: Special Reserve
Nancy Whiskey
Higher Octave
2003-08-19