ロジェ・ワーグナー合唱団のパーカッション伴奏版

ウェストミンスター寺院聖歌隊のオルガン伴奏版

キングスカレッジ聖歌隊による2015年クリスマス礼拝
ややゆっくりめ

Tomorrow shall be my dancing day;
I would my true love did so chance
To see the legend of my play,
To call my true love to my dance;
明日はわたしが踊る日、
わたしの大切な恋人が
どうかわたしの素晴らしい踊りを見てくれるように、*1
わたしの恋人を呼んでダンスを踊れるように。

*Sing O my love! 
 O my love, my love;
 This have I done for my true love.
*歌って、恋人よ!
 恋人よ、恋人よ、
 これこそが、わたしが恋人のためにしたこと。

Then was I born of a virgin pure,
Of her I took fleshly substance;
Thus was I knit to man's nature,
To call my true love to my dance:
わたしは汚れ無きおとめから生まれた、
彼女から肉なる体を得た。
それゆえにわたしは人性と固く結ばれた、
わたしの恋人を呼んでダンスを踊れるように。

*Refrain
*繰り返し

In a manger laid and wrapped I was,
So very poor this was my chance,
Betwixt an ox and a silly poor ass,
To call my true love to my dance:
わたしは飼い葉桶に寝かされ布にくるまれた、
それはそれはみじめに生まれついた、*2
牛と、おまぬけな驢馬のあいだにはさまれて、
わたしの恋人を呼んでダンスを踊れるように。

*Refrain
*繰り返し

Then afterwards baptized I was;
The Holy Ghost on me did glance,
My Father's voice heard from above,
To call my true love to my dance.
それからわたしは洗礼を受けた、*3
聖霊がわたしのうえにきらめいた。
いと高きより父の声を聞いた、
わたしの恋人を呼んでダンスを踊れるように。

*Refrain
*繰り返し

*1 playは演劇などを意味することもある。また中世に演じられたイエスの降誕にまつわる物語を主題にした劇を「神秘劇(ミステリー・プレイ)」と呼んだ。キリスト自身が「私の生涯の物語を見せる」と歌っているように取れる歌詞である。

神秘劇 - Wikipedia

 ja.wikipedia.org
なお、chanceはいわゆる「チャンス・機会」ではなく、「たまたま~する」「首尾よく~する」という動詞。
*2 こちらのchanceは「境遇、身の上」の意。
*3 イエスが洗礼者ヨハネから洗礼を受けた際、聖霊が鳩のように天から降りて来て、「これはわたしの愛する子」という神の声が聞こえたとされる。全福音書に同様の記述がある。

text: 17世紀ごろの英国民謡 文献初出は1833年出版のWilliam Sandys (1792-1874)編集による『Christmas Carols Ancient and Modern(古今クリスマスキャロル集)』
tune:  John Gardner (1917-2011)

元来は民謡として伝わるが、ガードナーによる朗らかなメロディが人気が高い。17世紀以前から伝わるキャロルで、11連まで続くバージョンもある。元来は恋人をダンスに誘うだけの戯れ歌だったかもしれない。
Tomorrow Shall Be My Dancing Day

 www.hymnsandcarolsofchristmas.com

旧約聖書に収録された『雅歌』や、《シオンは物見らの声を聞き》と同じく、神と人類の関係を熱愛する恋人同士に擬した歌。

キリストをダンスの名手と見なしたより新しいキャロルにLord Of The Dance《ダンスの神様》がある。

Lord Of The Dance《ダンスの神様(おどり出る姿で)》 : ロビンソン商会 歌詞対訳works
I danced in the morning when the world was begunI danced in the Moon and the Stars and the SunI came down from Heaven and I danced on EarthAt Bethlehem I had my birth:僕は世の始まりの朝にダンスした、月と星と太陽のもとダンスした天より降り来たりて地上でダン
 cockrobin.blog.jp

パーカッション伴奏版
(CDのみ)
Christmas With Roger Wagner
Roger Wagner Chorale
Delos Records
1992-09-29


オルガン伴奏版
収録アルバム:Christmas Carols
Gardner: Tomorrow Shall Be My Dancing Day
Deutsche Grammophon (DG)
2007-11-29


(動画と同一ではない)
Stephen Cleobury & Choir of King's College, Cambridge
収録アルバム: 100 Years of Nine Lessons & Carols
Tomorrow shall be my dancing day [1997]
Kings College Cambridge
2018-11-09


おまけ:民謡版のメロディも人気が高く、様々な作曲家によってアレンジされている。
これはDavid Willcocks (1919 – 2015)による民謡のアカペラアレンジバージョン。


キングスカレッジ2009年クリスマス礼拝の様子。

収録アルバム:The Choir of King's College, Cambridge: Carols From King's
Tomorrow Shall Be My Dancing Day (English Carol, arr. David Willcocks)
Tomorrow Shall Be My Dancing Day (English Carol, arr. David Willcocks)
Warner Classics
2003-09-22



さらにおまけ:同じく民謡をもとにしたJohn Rutter (1945 - )によるアレンジバージョンもある。
これはオルガン伴奏バージョン。


クリスマス民謡をもとにした1974年発表の連作集Dancing Day《ダンシング・デイ》ではハープ伴奏バージョンとなっている。


収録CD:Christmas Star / a Christmas Festival


《ダンシング・デイ》には《天使がおとめのもとに》、《こよなく清きおとめ》、《この日人となりし》、《かくも徳高き薔薇はない》、《コヴェントリーのキャロル》、《明日はわたしが踊る日》が収録され、受胎告知から始まるイエスの誕生とその生涯を追う「サイクル(作品群)」となっている。

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