Sicut cervus desiderat ad fontes aquarum,
湧き水をあえぎ慕う鹿のように、
ita desiderat,
かくてあえぎ慕う、
anima mea ad te Deus.
わが魂は神なる御身を求めて。

text: 旧約聖書詩編第42編
tune: Giovanni Pierluigi da Palestrina(c.1525-1594)

パレストリーナはイタリア・ルネサンス後期の音楽家。なお、ジョヴァンニが名前、ピエルルイージが姓で、パレストリーナは単なる出身地。ヴィンチ村のレオナルドさんを「ダ・ヴィンチ」と呼ぶようなもの。教皇庁付きの音楽家として宗教曲を多く残し、「教会音楽の父」と称された。上品でシンプルで洗練された作風が特徴。

旧約聖書時代の鹿はアカシカ、ノロジカ、ダマジカの三種がいたが、原典のヘブライ語ではひときわ大きく立派な「アカシカ」を指す言葉が使われている。ヘブライ語からラテン語へ訳された時点で、どの鹿か区別がつかなくなってしまった。またラテン語では単純にfontes aquarum(湧き水)となっているが、ヘブライ人が考えていたのは「ワジ」と呼ばれる雨期にだけ現れる谷川のことであろうとされている。乾期に水のある場所を求めてさすらい、雨期を熱望する鹿の心というわけである。

収録アルバム:Beyond Chant: Mysteries Of The Renaissance by et al Anonymous (Composer) (1994-05-23)


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