Grene Growith The Holy《柊が若緑に》Henry VIII
So doth the ive,
Thow wynter blastys blow never so hye,
Grene groth the holy.
*柊が若緑になる*1
蔦もまた同じ
冬の木枯らしも届かぬ高きところで
柊が若緑になる。
As the holy grouth grene
And never chaungyth hew,
So I am, ever hath bene,
Unto my lady trew.
柊が若緑になり
とこしえに色が変わらぬように
わたしもかくあらん
わが姫君に真実であれと。
*Refrain
*繰り返し
As the holy grouth grene
With ive all alone
When flowerys cannot be sene,
And grenewode levys be gone.
柊は若緑になる
蔦はひとりぼっちなのに
花が見えなくなり
緑の森も葉を落とす頃。
*Refrain
*繰り返し
Now unto my lady
Promyse to her I make,
Frome all other only
To her I me betake.
今こそわが姫君に
わたしは誓おう
あなたをおいて他に
わたしが従うお方はいないと。
*Refrain
*繰り返し
Adew, myne owne lady,
Adew, my specyall,
Who hath my hart trewly,
Be suere, and ever shall.
さらば、わが姫君よ
さらば、大切なお方よ
わが真心を携えゆくお方よ
確かに、そしてとこしえにあれ。
text & tune: Henry VIII(1491 - 1547)出版は1522年だが、1511~13年の間に作成されたとされる写本に初出
*1 キリスト教が伝わる以前から、イングランドでは柊は男性の象徴、蔦は女性の象徴とされ、魔除けになるとされた。キリスト教伝来以降もしばしば柊と蔦はセットにされた。
英国史上の偉大な王のひとりにして、六人も妻をとっかえひっかえした上にそのうちの二人とその関係者とその他色々大勢を処刑したぐうの音も出ない鬼畜で知られる、ヘンリー八世の作とされる歌。上記の歌詞は中世英語によるもので、現代の綴りに直した《Green Growth the Holly》とされることもある。何故かクリスマスによく歌われるが、歌詞からも見られる通り元来は恋人への想いを歌っている。
ヘンリー八世は芸術に造詣が深く、自ら作詞作曲も行うこともあった。このキャロルは原曲を民謡からとった可能性もあるが、三声のキャロルとしたのはヘンリー八世自身。国王に18歳の年(1509年)に即位したので、記録初出年から逆算すると二十歳そこそこでこのキャロルを作ったと考えられる。中年以降のでっぷりした肖像画が有名だが、若いころは文武両道に長けた長身の美男子であったといわれる。
メイナート・ヴェーウィック(Meynnart Wewyck, 生没年不詳)
収録アルバム: Carols from the Old & New Worlds
Barry and Beth Hall
収録アルバム: A Feast of Songs: Holiday Music from the Middle Ages




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